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DJI/ 発売日: 2024-06-20

【DJI Air 3S】レビュー|Air 3からの進化・特徴・メリットデメリットまとめ

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この記事の要点

DJI Air 3SはデュアルカメラシステムとLiDARセンサーを搭載し、Air 3から自動避障と映像性能を大幅強化した高性能ドローン。

  • 暗所での空撮画質が飛躍的に向上
  • LiDAR搭載で初心者でも安心して飛行できる
  • デュアルカメラで撮影の表現力が倍増
DJI Air 3S

DJI Air 3S

税込参考価格 ¥150,480

はじめに

DJI Air 3Sは、DJIが2024年6月に発表した中型ドローンで、Air シリーズの最新モデルです。最大の進化ポイントは、70mm中望遠カメラの追加によるデュアルカメラシステムと、前方LiDARセンサーの新搭載による自動障害物回避の大幅強化です。Airシリーズの「高画質と携帯性の両立」というコンセプトを継承しつつ、プロフェッショナル領域に踏み込む映像品質を実現した意欲的なモデルとなっています。

前作Air 3から、1型CMOSセンサー採用によるメインカメラの画質向上、O4映像伝送システムによる通信安定性の強化、そしてLiDAR搭載による全方向障害物検知など、映像制作の自由度と飛行の安全性を同時に高めた意欲的なアップデートが施されています。150,480円という価格はエントリーモデルのMiniシリーズと比較すると高額ですが、上位のMavic 3 Proほどの投資は不要で、セミプロ〜ハイアマチュアに最適なポジショニングの機体です。

本記事では、DJI Air 3Sの基本スペック、Air 3との違い、主な特徴、メリット・デメリットまで詳しく解説していきます。ドローンによる空撮を始めたい方から、既存の機体からのステップアップを検討している方まで、購入判断の参考になれば幸いです。

基本スペック

項目スペック
メインカメラ1型CMOS 50MP、焦点距離24mm、f/1.8
中望遠カメラ1/1.3型CMOS 48MP、焦点距離70mm、f/2.8
動画解像度4K 120fps / 4K 60fps HDR / 5.1K 60fps
カラーモード10-bit D-Log M、HLG
最大静止画解像度50MP(メイン)/ 48MP(中望遠)
障害物検知全方向(前方LiDAR + ビジョンセンサー)
映像伝送O4(最大20km、1080p/60fps)
最大飛行時間45分
最大飛行速度75km/h(Sモード)
最大風速耐性12m/s(風力6)
最大上昇速度10m/s
GNSSGPS + Galileo + BeiDou
重量724g
折りたたみサイズ207×100.5×91.1mm
展開サイズ258.8×326×105.8mm
内部ストレージ42GB
microSD最大512GB対応
価格150,480円(単体)

前作との比較

項目Air 3SAir 3
メインカメラ1型CMOS 50MP f/1.81/1.3型 48MP f/1.7
中望遠カメラ48MP 70mm f/2.848MP 70mm f/2.8
LiDAR前方搭載非搭載
障害物検知全方向(LiDAR含む)全方向(ビジョンのみ)
映像伝送O4(最大20km)O4(最大20km)
動画4K 120fps / 5.1K 60fps4K 100fps
カラーモード10-bit D-Log M10-bit D-Log M
飛行時間45分46分
内部ストレージ42GB8GB
重量724g720g
耐風性12m/s12m/s
価格150,480円約115,000円

最も大きな進化は、メインカメラに1型CMOSセンサーが採用された点です。前作の1/1.3型から大型化したことで、暗所性能が大幅に向上し、夜景やゴールデンアワーの撮影でノイズが目に見えて減少しています。1画素あたりの受光面積が拡大したことにより、ダイナミックレンジも向上し、カラーグレーディング時の階調表現がより豊かになりました。

また、前方LiDARの搭載により、ビジョンセンサーだけでは検知しにくい細い枝やワイヤーなどの障害物も高精度で認識でき、自動帰還時や追尾撮影時の衝突リスクが大幅に低減されました。ドローン初心者にとっての「ぶつけてしまう不安」を解消する安全装備として、LiDARの搭載は大きなセールスポイントです。

内部ストレージも8GBから42GBに大幅拡張され、microSDカードなしでも十分な撮影が可能になっています。動画性能も4K 100fpsから4K 120fpsに向上し、さらに5.1K 60fpsの高解像度撮影にも新たに対応しました。価格は約35,000円上昇していますが、センサーサイズの大型化、LiDAR搭載、ストレージ拡張という3つのメジャーアップグレードを考えれば妥当な価格差と言えます。

主な特徴

1型CMOSセンサー搭載のメインカメラ

Air 3Sのメインカメラには、前作の1/1.3型から大型化した1型CMOSセンサーが搭載されています。センサーサイズの拡大により、1画素あたりの受光面積が増え、特に暗所での画質が飛躍的に向上しました。ISO感度を上げてもノイズが抑えられ、夕暮れ時や曇天下での空撮でもクリーンな映像が得られます。

f/1.8の明るいレンズとの組み合わせにより、日の出・日の入り前後のゴールデンアワーでもシャッタースピードに余裕が生まれ、ブレのない鮮明な映像を撮影できます。50MPの高解像度は静止画のクロップにも有利で、後からフレーミングを調整する余地が広がります。パノラマ撮影やハイパーラプスなど、複数の画像を合成する撮影モードでも、高解像度センサーの恩恵が大きいです。

動画は4K 120fpsに対応しており、スローモーション映像も4K画質を維持できます。さらに5.1K 60fpsの高解像度撮影にも対応しており、大画面モニターやプロジェクターでの上映に耐えるクオリティです。10-bit D-Log Mカラーモードを使えば、カラーグレーディング時のダイナミックレンジが広く、映画的な映像表現が可能です。HLGモードを選択すれば、カラーグレーディング不要で自然な色合いの映像をそのまま使えるため、編集の手間を省きたい場合にも対応できます。

70mm中望遠カメラによる多彩な構図

デュアルカメラの2つ目である70mm中望遠レンズは、48MP・f/2.8のスペックで、広角では得られない圧縮効果のある映像表現が可能です。例えば、山々の奥行きを強調したり、建物のディテールに寄った映像を撮影したりと、空撮の表現力が格段に広がります。圧縮効果により遠くの被写体が大きく映るため、風景写真や都市の空撮で迫力のある画が撮れます。

24mmと70mmの切り替えはアプリ上でワンタップで行え、飛行中でもシームレスに画角を変えられます。2つのカメラを使った同時録画にも対応しており、同じ飛行で異なる画角の素材を同時に収録することで、編集時の自由度が大幅に向上します。1回のフライトで広角と望遠の両方の素材が手に入るため、撮影効率が飛躍的に高まります。

不動産の物件紹介では広角で全景を撮影し、中望遠でディテールを押さえるといった使い分けが1回の飛行で完結します。建築現場の記録、イベントの空撮、旅行の思い出記録など、幅広い用途で活躍するカメラシステムです。ウェディング撮影では、広角で会場全景を撮影した後に中望遠で新郎新婦にフォーカスするといった演出も可能です。

前方LiDARによる高精度障害物回避

Air 3Sが搭載する前方LiDARセンサーは、レーザー光を照射して障害物までの距離を正確に測定する技術です。従来のビジョンセンサー(カメラベース)では検知しにくかった細い電線、木の枝、アンテナなどの障害物も高精度で認識し、自動的に回避ルートを計算します。検知距離は最大30mで、十分なリードタイムを持って障害物を回避できます。

特にActiveTrack(自動追尾)モード使用時の安全性が大幅に向上しています。被写体を追いかけながら木々の間を飛行するようなシーンでも、LiDARが前方の障害物をリアルタイムで検知し、自動的に迂回するため、衝突のリスクが格段に低減されました。サイクリストの追尾撮影や、ランナーのトレイルランの撮影など、動きの速い被写体を追いながらの飛行でもLiDARが安全マージンを確保してくれます。

Return to Home(自動帰還)機能もLiDARの恩恵を受けており、帰還ルート上の障害物を高精度で回避しながら安全に着陸地点まで戻れます。ドローン初心者にとって「ぶつけてしまう不安」は大きなハードルですが、LiDAR搭載により安心して飛行に集中できます。約15万円の機体を安心して飛ばせるという精神的なメリットは、金額には換算しにくい大きな価値です。

O4映像伝送システムによる安定した長距離通信

DJI独自のO4映像伝送システムは、最大20kmの伝送距離と1080p/60fpsのリアルタイム映像表示を実現します。実際の運用では法規制により見通し外飛行は制限されますが、建物や地形の影になるエリアでも安定した映像伝送が可能で、山間部や海辺での撮影でも通信が途切れにくいのが大きなメリットです。

自動周波数ホッピング技術により、電波干渉の多い都市部でも安定した通信を維持します。映像のリアルタイム表示遅延も極めて少なく、送信機のモニターで見ている映像がほぼリアルタイムのため、精密なフレーミングが可能です。DJI Flyアプリのマップ表示と組み合わせることで、機体の位置と向きを把握しながら安全に飛行を管理できます。

送信機(DJI RC 2)は5.5インチの高輝度ディスプレイを内蔵しており、屋外の直射日光下でも映像がしっかり確認できます。スマートフォンを接続する必要がないため、セットアップが素早く完了し、飛行開始までの準備時間を短縮できます。

45分の長時間飛行とスマートバッテリー

最大45分の飛行時間は、Air クラスのドローンとしてはトップレベルです。実際の空撮では離陸・着陸・移動の時間を差し引いても30分以上の撮影時間が確保でき、バッテリー1本で十分な素材を収録できます。1ロケーション1バッテリーで撮影を完結させられるため、バッテリー交換の手間を最小限に抑えられます。

インテリジェントフライトバッテリーは残量や温度をリアルタイムで表示し、帰還に必要な電力を自動計算して警告を出します。バッテリー残量が一定値を下回ると自動的に帰還するセーフティ機能も搭載されており、バッテリー切れによる墜落リスクを排除しています。バッテリーの状態管理もアプリで一元管理でき、過充電・過放電の防止機能、長期保管モード(充電量を自動的に適正レベルまで放電)も備えています。

Fly More Comboには予備バッテリーとマルチ充電ハブが付属しており、バッテリー3本を順次充電できます。1本の飛行時間が45分、3本合計で135分のフライトが可能なため、長時間のロケーション撮影にも対応できます。

インテリジェントフライトモードの充実

Air 3Sには、クリエイティブな空撮を支援する豊富なインテリジェントフライトモードが搭載されています。ActiveTrack 5.0は被写体を自動追尾しながら撮影するモードで、ランニングやサイクリング、スキーなどのアクティビティ撮影に最適です。LiDARとの連動により、障害物を自動回避しながらの追尾が可能になり、従来よりも安全にダイナミックな映像が撮影できます。

MasterShots機能は、選択した被写体の周囲を自動的にさまざまなアングルで飛行し、ドリー、サークル、ロケットなど複数のショットを自動で撮影・編集してくれます。ドローン操作に不慣れなユーザーでも、プロのような動きの空撮映像が簡単に手に入ります。

ハイパーラプス機能は、ドローンを動かしながらタイムラプス映像を撮影するモードです。都市の夜景や雲の流れ、交通量の推移など、時間の経過を凝縮した映像を空から撮影できます。フリー、サークル、コースロック、ウェイポイントの4つのモードが用意されており、表現の幅が広いです。

メリット

暗所での空撮画質が飛躍的に向上

1型CMOSセンサーの採用により、前作では難しかった夕暮れ時や曇天下での撮影が格段に綺麗になりました。ノイズが抑えられた滑らかな映像は、そのままSNSやYouTubeにアップできるクオリティです。特に不動産の室内空撮や、イベントの夕方〜夜の撮影でプロフェッショナルな結果が得られます。ゴールデンアワーの空撮では、夕焼けの微妙な色彩のグラデーションまで美しく記録できます。

LiDAR搭載で初心者でも安心して飛行できる

ドローン初心者にとって最大の不安は「ぶつけてしまうこと」ですが、LiDARによる高精度障害物検知がその不安を大幅に軽減します。特に自動帰還や追尾撮影時の安全性は従来機とは別次元で、約15万円の機体を安心して飛ばせる精神的なメリットは非常に大きいです。初めての高額ドローン購入で「壊したらどうしよう」と心配している方の背中を押してくれる安全装備です。

デュアルカメラで撮影の表現力が倍増

24mm広角と70mm中望遠の2つの画角を使い分けることで、1回の飛行で広角のダイナミックな映像と望遠の圧縮効果のある映像の両方を収録できます。映像制作の効率が大幅に向上し、編集の選択肢が広がるため、作品のクオリティを高めたいクリエイターにとって大きなアドバンテージです。同時録画機能を使えば、後から使いたい画角を選択できるため、撮り直しの手間も省けます。

42GBの内部ストレージで撮り逃しゼロ

前作の8GBから42GBに大幅拡張された内部ストレージは、microSDカードなしでも4K動画を約50分記録できる容量です。「SDカードを忘れた」「容量がいっぱいになった」といったトラブルを防げるため、現場での撮り逃しリスクが大幅に低減されます。旅行先で突然絶景に出会った時でも、すぐに撮影を開始できる安心感は大きいです。

プロレベルの映像品質をコンパクトな機体で実現

724gの機体重量は、1型センサーとLiDARを搭載したドローンとしてはかなりコンパクトです。折りたたみ時のサイズも手のひら大で、バックパックに入れて気軽に持ち運べます。上位機種のMavic 3 Pro(958g)と比較して約230g軽く、機動力を重視するクリエイターに最適です。専用のキャリングケースを使えば、送信機とバッテリーを含めても5kg以下に収まるため、飛行機の手荷物としても持ち込みやすいサイズ感です。

5.1K 60fpsの高解像度撮影に対応

Air 3では非対応だった5.1K 60fpsの高解像度撮影にAir 3Sで新たに対応しました。4K以上の解像度で撮影することで、編集時のクロップやデジタルスタビライゼーションの余地が生まれ、最終出力が4Kであっても画質の劣化を最小限に抑えられます。大画面テレビやプロジェクターでの上映時にも、高解像度の恩恵を感じられます。

デメリット

150,480円という価格はエントリー層には高いハードル

DJI Mini 4 Pro(約10万円)と比較して約5万円の価格差があり、ドローン初心者には大きな投資です。趣味で空撮を始めたい方には、まずMiniシリーズで経験を積んでからAir 3Sにステップアップする方が安心かもしれません。ただし、最初から高品質な映像を求めるならAir 3Sの方が長期的にはコストパフォーマンスが高いとも言えます。Fly More Comboを購入すると約20万円近くになるため、予算計画は慎重に立てる必要があります。

724gで航空法の規制対象に

100g以上のドローンは航空法の規制対象となり、機体の登録(リモートID対応)が義務付けられています。飛行禁止区域や飛行承認の取得が必要なケースも多く、気軽に飛ばせるわけではありません。DJI Flyアプリには飛行可能エリアのマップ機能がありますが、飛行前の確認作業は毎回必要です。特に観光地や公園では飛行禁止の場所が多く、「せっかく持ってきたのに飛ばせない」という事態を避けるため、事前の調査が欠かせません。

Air 3とのバッテリー互換性がない

Air 3S専用のインテリジェントフライトバッテリーは、前作Air 3のバッテリーと互換性がありません。Air 3からの買い替えユーザーは手持ちのバッテリーが流用できず、追加購入(1本約15,000円)が必要になります。Fly Moreコンボの購入が実質的に推奨されるため、初期投資が膨らみやすい点はデメリットです。DJIのドローンは世代間でバッテリーが互換しないのが通例ですが、バッテリー資産の引き継ぎができない点は既存ユーザーの買い替えコストを押し上げます。

操作・設定の複雑さに慣れが必要

デュアルカメラの切り替え、LiDARの設定、D-Log Mの露出管理、各種インテリジェントフライトモードの使い分けなど、高機能ゆえに操作項目が多いです。ドローン初体験の方が全機能を使いこなすには、ある程度の学習時間と練習飛行が必要です。DJI公式のチュートリアル動画やコミュニティフォーラムを活用することをおすすめします。オート設定で飛ばすだけなら簡単ですが、D-Log Mやマニュアル露出など上級者向けの機能を活用するには、映像制作の基礎知識も求められます。

飛行時間が前作からわずかに減少

最大飛行時間は45分で、前作Air 3の46分からわずかに減少しています。1型センサーとLiDARの搭載によるわずかな消費電力増加が原因と考えられますが、実使用上の差は微小です。ただし「前作より短くなった」という事実はスペック比較時に気になるポイントではあります。風の強い日や低温環境では飛行時間がさらに短くなるため、余裕を持ったバッテリー管理が重要です。

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DJI Air 3S

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税込参考価格 ¥150,480

まとめ

DJI Air 3Sは、1型CMOSセンサー搭載のメインカメラ、70mm中望遠カメラ、前方LiDARセンサーを備えた、映像品質と安全性を高次元で両立した中型ドローンです。Air 3からセンサーサイズの大型化、LiDARによる障害物検知の強化、内部ストレージの42GBへの拡張、5.1K 60fps対応と、映像制作の実用性を大幅に向上させています。

暗所での空撮画質は飛躍的に向上し、デュアルカメラによる多彩な構図選択、LiDARによる安心の飛行体験と、150,480円の価格に見合う充実した性能を提供しています。インテリジェントフライトモードの充実により、初心者でもプロのようなカメラワークの空撮映像を撮影できる懐の広さも魅力です。

価格の高さや航空法の規制対応は避けられないハードルですが、本格的な空撮映像を求めるクリエイターにとっては最もバランスの取れた選択肢です。特に、映像制作のクオリティを上げたいYouTuber・動画クリエイター、不動産や建築の空撮を行うプロフェッショナル、ドローン空撮の安全性を重視するユーザー、そしてMiniシリーズからのステップアップを検討している方におすすめです。

DJI Air 3S

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税込参考価格 ¥150,480

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