この記事の要点
Insta360 X4の詳細レビュー。前作X3との違い、8K30fpsの360度撮影、2290mAhバッテリーによる約135分駆動、着脱式レンズガードの標準付属など、進化点と注意点を解説します。
- 8K記録でリフレーム前提の運用がしやすい
- バッテリー持ちが実用レベルに引き上げられた
- レンズ保護の不安とランニングコストが減る
この記事には予想・噂に基づく情報が含まれています
記載内容はリーク情報や業界の噂をもとにしており、メーカーの正式発表とは異なる場合があります。正確な情報はメーカー公式サイトをご確認ください。
はじめに
Insta360 X4は、2024年4月16日に発売された360度アクションカメラで、前作Insta360 X3の基本設計を受け継ぎながら、解像度・バッテリー・レンズ保護という実用面の弱点を集中的に改良したモデルです。360度動画は最大8K30fpsに対応し、5.7K止まりだったX3から一段階上の精細さを手に入れました。
進化はスペック表の数字だけではありません。バッテリーは1800mAhから2290mAhへ増量され、5.7K30fps撮影時の駆動時間は約81分から約135分へと大きく伸びています。さらに、これまで別売オプションだったレンズガードが着脱式として標準付属となり、飛び出したレンズを気にせず持ち出せるようになりました。5nmのAIチップ搭載により、モード切り替えやメニュー操作のレスポンスも改善しています。
一方で、本体重量は180gから203gへと増え、8K撮影時の発熱やファイルサイズの大きさといった、高解像度化と引き換えの課題も生まれています。本記事では、Insta360 X4の基本スペック、X3との違い、主な特徴、メリット・デメリット、ユーザー評価まで詳しく解説していきます。
基本スペック
| 項目 | スペック |
|---|---|
| センサーサイズ | 1/2型(デュアルレンズ) |
| 360度動画 | 8K30fps / 5.7K60fps / 4K100fps |
| 単一レンズモード | 4K60fps(MaxView 170°時は4K30fps) |
| ミーモード | 4K30fps |
| 静止画解像度 | 7,200万画素(360度) |
| 手ブレ補正 | FlowState + 360度水平維持 |
| ディスプレイ | 2.5インチタッチスクリーン |
| 処理チップ | 5nm AIチップ |
| 操作方法 | タッチ、ジェスチャー操作、音声操作 |
| レンズ保護 | 着脱式レンズガードを標準付属 |
| 防水性能 | IPX8(10m) |
| バッテリー容量 | 2290mAh(着脱式) |
| バッテリー駆動時間 | 約135分(5.7K30fps時) |
| ストレージ | microSDカード(最大1TB) |
| 見えない自撮り棒 | 対応 |
| サイズ | 123.6 x 46 x 37.6 mm |
| 重量 | 203g |
| 発売日 | 2024年4月16日 |
| 価格 | 発売時79,800円(実勢価格は約58,500円) |
前作との比較
| 項目 | Insta360 X4 | Insta360 X3 |
|---|---|---|
| 360度動画 | 8K30fps / 5.7K60fps / 4K100fps | 5.7K 360度 |
| 単一レンズモード | 4K60fps(MaxView 170°は4K30fps) | 4K |
| 静止画解像度 | 7,200万画素 | 7,200万画素 |
| ディスプレイ | 2.5インチタッチスクリーン | 2.29インチタッチスクリーン |
| 動作レスポンス | 5nm AIチップ搭載で向上 | 標準 |
| ジェスチャー操作 | 対応 | 非対応 |
| バッテリー容量 | 2290mAh(着脱式) | 1800mAh(着脱式) |
| バッテリー駆動時間 | 約135分(5.7K30fps時) | 約81分(5.7K30fps時) |
| レンズガード | 着脱式を標準付属 | 別売オプション |
| 防水性能 | IPX8(10m) | IPX8(10m) |
| 手ブレ補正 | FlowState + 360度水平維持 | FlowState + 水平維持 |
| サイズ | 123.6 x 46 x 37.6 mm | 114 x 46 x 33.1 mm |
| 重量 | 203g | 180g |
| 発売日 | 2024年4月16日 | 2022年9月8日 |
| 価格 | 約58,500円(発売時79,800円) | 約60,520円 |
最も大きな進化は、360度動画が8K30fpsに対応したこと、バッテリー駆動時間が約81分から約135分へと約1.7倍に伸びたこと、そして着脱式レンズガードが標準付属になったことの3点です。8K化は単なる画質向上ではなく、360度映像から一部を切り出して16:9に書き出す「リフレーム」を前提とすると、実際に手元に残る映像の解像感を底上げする意味を持ちます。一方で、静止画は7,200万画素でX3と同等、防水性能もIPX8(10m)で据え置きのため、写真中心の使い方や水中撮影の性能を理由に買い替える必然性は高くありません。本体は23g重く、サイズも一回り大きくなっている点は、購入前に把握しておきたい変化です。
主な特徴
8K30fpsの360度撮影でリフレーム後の解像感が向上
Insta360 X4の中心的な進化は、360度動画の最大解像度が8K30fpsへ引き上げられたことです。360度カメラは全天球を1枚の映像に収めるため、最終的にSNSやYouTubeへ書き出す際は、そこから見せたい部分だけを切り出すことになります。つまり、記録解像度がそのまま完成映像の画質になるわけではなく、切り出し後にどれだけ画素が残るかが重要です。
5.7Kだった前作では、リフレーム後にディテールが甘くなる場面がありました。8Kで記録できるX4は、同じ画角に切り出したときに元の画素数が多く、輪郭や遠景の描写に余裕が生まれます。旅行の風景、街並み、イベント会場など、後から見どころを探す撮り方をする人ほど恩恵を感じやすい進化です。
5.7K60fpsと4K100fpsのハイフレームレート撮影
解像度の上限だけでなく、フレームレートの選択肢も広がりました。5.7Kで60fps、4Kで100fpsの360度撮影に対応しており、動きの速い被写体を滑らかに記録したり、スローモーション表現に使ったりできます。
8K30fpsが「精細さ重視」の設定だとすれば、5.7K60fpsは「精細さと滑らかさのバランス」、4K100fpsは「動きの表現を優先」という位置づけです。スキーやマウンテンバイクのようなアクションシーンでは、解像度を一段落としてフレームレートを上げた方が、結果的に見やすい映像になることも少なくありません。用途に応じて三択から選べる柔軟性は、実撮影での強みになります。
2290mAhバッテリーで約135分の連続撮影
バッテリー容量は1800mAhから2290mAhへ増量され、5.7K30fps撮影時の駆動時間は約135分に達します。X3の約81分と比べると約1.7倍で、これは実際の撮影スタイルを変えるレベルの差です。
X3では半日の外出でも予備バッテリーが実質必須でしたが、X4なら1本で観光地を一巡りできる場面が増えます。もちろん着脱式である点は変わらないため、丸一日の撮影や寒冷地での使用では予備を用意するのが安心です。それでも、持ち歩く予備の本数を減らせることは、荷物の軽量化という形で重量増を部分的に相殺してくれます。
5nm AIチップによる操作レスポンスの改善
X4は5nmプロセスのAIチップを搭載し、起動やモード切り替え、メニュー操作のレスポンスが向上しています。360度カメラは撮影モードの種類が多く、モードを切り替えている間にシャッターチャンスを逃すことがありました。この待ち時間が短くなったことは、スペック表では地味でも、実際の撮影体験に効いてくる部分です。
ディスプレイも2.29インチから2.5インチへ拡大され、プレビューやメニューの視認性が上がりました。加えてジェスチャー操作と音声操作にも対応しており、自撮り棒の先にカメラを付けて手が届かない状況や、グローブを着けたままの撮影でも操作できます。
着脱式レンズガードを標準付属
360度カメラは構造上、前後のレンズが本体から飛び出しています。X3ではこの飛び出したレンズが傷つきやすく、保護のためのレンズガードは別売オプションでした。X4では着脱式のレンズガードが標準で付属し、購入したその日から保護した状態で使い始められます。
着脱式である点も実用的です。傷が付いたガードだけを交換すればレンズ本体は守られ、画質を優先したい撮影では外して使うという選択もできます。持ち運び時の不安が減ることで、カバンにラフに入れて出かけやすくなりました。
単一レンズモード4K60fpsとMaxView 170°
360度撮影を使わず、通常のアクションカメラとして使う単一レンズモードは4K60fpsに対応します。さらに、より広い画角で撮影するMaxView 170°モードでは4K30fpsで記録でき、正面方向だけを撮りたい場面では360度データを扱う手間を省けます。
360度で撮った映像は編集でリフレームする工程が必要ですが、単一レンズモードなら撮影したファイルをそのまま使えます。1台で「360度カメラ」と「広角アクションカメラ」を兼ねられることは、DJI Osmo Action 5 Proのような通常型アクションカメラとの明確な違いです。
FlowState手ブレ補正と360度水平維持
Insta360独自のFlowState手ブレ補正と360度水平維持は、X4でも継続して搭載されています。全天球を記録する仕組み上、本体がどの向きに傾いても映像側で水平を保てるため、走行中の自転車やバイク、ランニング中の撮影でもジンバルなしで安定した映像が得られます。
360度水平維持は、カメラを一回転させるような激しい動きでも地平線が傾かないのが特徴で、ヘルメットマウントやチェストマウントを使うアクション撮影と相性のよい機能です。
IPX8防水と見えない自撮り棒
IPX8等級の防水性能により、別売ケースなしで水深10mまでの撮影に対応します。プールやシュノーケリング、SUPやカヤックといった水辺のアクティビティでもそのまま持ち出せます。
対応する自撮り棒を使うと、AI処理で棒が映像から消える「見えない自撮り棒」も引き続き利用可能です。空中から自分を追いかけているような浮遊感のある映像を、ドローンを使わずに撮影できます。
メリット
8K記録でリフレーム前提の運用がしやすい
360度カメラの実用画質は「切り出した後」で決まります。8K30fpsで記録できるX4は、同じ構図に切り出したときの画素の余裕が大きく、書き出した映像のディテールがX3より安定します。撮影時に構図を決めきらず、後から見どころを探す撮り方をする人ほど、この差は日常的に効いてきます。
バッテリー持ちが実用レベルに引き上げられた
5.7K30fpsで約135分という駆動時間は、X3の約81分から大幅な改善です。撮影の途中でバッテリー残量を気にする回数が減り、観光やイベントの記録で「肝心な場面で電池切れ」という失敗を避けやすくなります。着脱式は維持されているため、予備を足せばさらに長時間の運用も可能です。
レンズ保護の不安とランニングコストが減る
着脱式レンズガードの標準付属により、購入直後から保護された状態で使えます。飛び出したレンズを守るためのオプションを別途買い足す必要がなく、傷が付いた場合もガード側だけを交換すれば済みます。持ち出しのハードルが下がることは、結果的に撮影機会を増やしてくれます。
動作が軽くシャッターチャンスを逃しにくい
5nm AIチップによるレスポンス改善で、起動やモード切り替えの待ち時間が短くなりました。360度カメラはモードの選択肢が多いぶん操作が煩雑になりがちですが、切り替えが速いことで思いついた瞬間に撮り始められます。2.5インチへ拡大したディスプレイも、屋外での確認をしやすくしています。
360度カメラと広角アクションカメラを1台で兼ねられる
単一レンズモードの4K60fpsとMaxView 170°により、360度撮影が不要な場面では通常のアクションカメラとして完結させられます。編集工程を省きたい日常記録は単一レンズ、後から自由に構図を選びたい旅行は360度、といった使い分けが1台で可能です。機材を増やさずに撮影の幅を広げられます。
実勢価格が下がりコストパフォーマンスが改善した
発売時の79,800円に対し、現在の実勢価格は約58,500円まで下がっています。X3の約60,520円と近い価格帯に収まっており、これから360度カメラを導入するなら、解像度もバッテリーも上回るX4を選びやすい状況です。ただし価格は変動するため、購入前に各販売ページで最新の価格を確認してください。
ジェスチャー・音声操作で手が塞がる場面に対応
タッチ操作に加えてジェスチャー操作と音声操作に対応しており、自撮り棒の先や高所マウントなど本体に手が届かない状況でも撮影を開始・停止できます。冬場のグローブ着用時や、両手が塞がるアクティビティ中でも扱いやすい設計です。
デメリット
203gでX3より23g重い
重量は180gから203gへ増え、サイズも123.6 x 46 x 37.6 mmと一回り大きくなりました。自撮り棒の先端に取り付けて長時間持ち歩くと、この差は腕の疲労として現れます。ポケットに入れて携行する使い方でも、X3より存在感を感じる場面があるでしょう。解像度とバッテリーの向上とのトレードオフではありますが、軽さを最優先するならX3を選ぶ判断もあり得ます。
魚眼レンズにホコリや汚れが付きやすく目立つ
大きく張り出した魚眼レンズは表面積が広く、ホコリや指紋、水滴が付着しやすい構造です。しかも広角ゆえに、付着した汚れが映像に写り込みやすいという指摘がユーザーから寄せられています。標準付属のレンズガードは傷を防いでくれますが、汚れの付着自体を防ぐわけではないため、撮影前のクリーニングを習慣にする必要があります。
8K撮影時に本体が発熱しやすい
8K30fpsは処理負荷が高く、長時間の連続撮影では本体の発熱が気になるという声があります。気温の高い環境や直射日光下では、撮影を分割したり、風の当たる場所に設置したりといった配慮が求められます。すべての撮影を8Kで済ませるのではなく、必要な場面だけ8Kを使い、通常は5.7Kで撮るという運用が現実的です。
ファイルサイズが大きく編集環境の要求が高い
8K360度動画は1本あたりのファイルサイズが非常に大きく、microSDカードの消費が速いだけでなく、編集時のPCやスマートフォンにも相応の処理性能を要求します。最大1TBのmicroSDに対応しているとはいえ、高速な書き込み速度を持つカードの用意は事実上必須です。編集環境を含めた総コストで考える必要があります。
8Kは30fpsまでで動きの速い被写体には設定の工夫が要る
8K撮影は30fpsが上限のため、動きの速い被写体では滑らかさが不足する場合があります。フレームレートを優先するなら5.7K60fpsや4K100fpsを選ぶことになり、解像度との両立はできません。撮影対象に応じてどちらを取るかを事前に決めておく判断が必要です。
360度映像の編集には慣れが必要
リフレームを前提とした360度映像の編集は、通常の動画編集とは考え方が異なります。専用アプリのAI編集やテンプレートで簡略化はできるものの、狙った映像に仕上げるには一定の学習時間がかかります。撮ってすぐ共有したい場面が多い人は、単一レンズモードやミーモードの併用を前提に考えるとよいでしょう。
ユーザー評価まとめ
価格.comのレビュー(約30件、総合評価4.35/5.0)や各種レビューサイトの評価をもとに、実際のユーザーの評価傾向をまとめました。
高評価のポイント
多く挙がっているのは、X3と比べた動作の軽快さです。「X3より動作がキビキビしている」「モード切り替えが速くなった」という声が目立ち、5nm AIチップによるレスポンス改善が体感レベルで伝わっていることがうかがえます。撮りたい瞬間にすぐ構えられる点が、日常的な満足度につながっているようです。
8K解像度についても、「切り出したときの精細さが違う」「リフレーム後の画質に余裕がある」といった評価が見られます。360度カメラの弱点だった「切り出すと画質が落ちる」という問題が緩和されたことを、実際の書き出し映像で実感しているユーザーが多いようです。
バッテリー持ちの改善は、実用面で最も歓迎されている変化のひとつです。「X3では予備が必須だったが、X4は1本で足りる場面が増えた」「途中で電池を気にせず撮り続けられる」という声があり、約135分という数字が撮影スタイルの変化として現れています。
着脱式レンズガードの標準付属についても、「最初から付いているのが安心」「気軽に持ち出せるようになった」と評価されています。前作でオプション購入が前提だった部分が解消された点が支持されています。
低評価・気になる声
最も多く指摘されているのは、魚眼レンズの汚れです。「ホコリが付きやすく、映像で目立つ」「撮影前に必ず拭く必要がある」という声があり、構造上避けにくい課題として受け止められています。
重量については、「203gはやや重い」「自撮り棒の先に付けて長時間持つと疲れる」という指摘があります。ただし「バッテリーの持ちを考えれば納得できる」とフォローする意見も見られ、評価は使い方によって分かれています。
8K撮影時の発熱を挙げる声もあります。「長回しすると本体が熱くなる」という報告があり、夏場の屋外撮影では撮影時間を区切る運用をしているユーザーもいるようです。
ファイルサイズの大きさは、実用上の負担として繰り返し指摘されています。「SDカードがすぐ埋まる」「編集PCが重くなる」という声があり、本体以外の環境整備が必要になる点は購入前に想定しておきたいところです。
まとめ
Insta360 X4は、8K30fpsの360度撮影、5.7K60fps・4K100fpsのハイフレームレート、2290mAhバッテリーによる約135分駆動、2.5インチタッチスクリーン、着脱式レンズガードの標準付属を備えた360度アクションカメラです。前作Insta360 X3から、解像度・バッテリー・レンズ保護・操作レスポンスという、実際の撮影で不満になりやすかった部分が重点的に改善されています。
360度で記録して後から構図を選べる自由度はそのままに、8K化によって切り出し後の画質に余裕が生まれました。バッテリー駆動時間が約1.7倍に伸びたことで予備バッテリーへの依存が減り、単一レンズモードの4K60fpsによって通常のアクションカメラとしても使える汎用性を持っています。IPX8防水と360度水平維持により、水辺やアクションスポーツでも安心して持ち出せます。
203gという重量増、魚眼レンズの汚れの目立ちやすさ、8K撮影時の発熱、ファイルサイズの大きさといった注意点はあるものの、X3からの改善点は実用面に直結しており、総合的には完成度の高い360度カメラに仕上がっています。実勢価格が発売時から下がり、X3と近い価格帯で購入できる点も選びやすさにつながっています。
特に、旅行やイベントを記録したい方、Vlogやアクションスポーツの映像制作に取り組む方、そしてX3を使っていてバッテリーや切り出し画質に不満を感じていた方におすすめです。360度撮影を1台で完結させたい方にとって、Insta360 X4は有力な選択肢と言えるでしょう。
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