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MicrosoftノートPC/ 発売日: 2024-06-18

Surface Pro 11 レビュー|Surface Pro 9との違い

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この記事の要点

Surface Pro 11(第11世代)は2024年6月発売の13インチ2-in-1。Snapdragon X Plus/X Elite搭載で、前作Surface Pro 9との違いと購入前の注意点を公式仕様ベースで整理します。

  • AI 処理をローカルで動かせる
  • OLED 構成を選べば表示品質の上限が上がる
  • ビデオ会議まわりの装備が厚い
Microsoft Surface Pro 11

Microsoft Surface Pro 11

はじめに

Surface Pro 11(正式名称は Surface Pro 第11世代 / Surface Pro 11th Edition)は、Microsoft が 2024 年 5 月 20 日に発表し、同年 6 月 18 日に国内発売した 13 インチの 2-in-1 PC です。Arm ベースの Snapdragon X Plus / X Elite を採用し、45 TOPS の NPU を備える Copilot+ PC に位置づけられています。

Windows のタブレット形状で AI 機能や Wi-Fi 7 を使いたい人、ビデオ会議のカメラ・マイク品質を重視する人には検討しやすい機種です。一方、Arm 版 Windows のためエミュレーション経由でしか動かない x86 / x64 アプリがあること、Thunderbolt 4 に対応しないことは購入前に確認すべき点で、周辺機器のドライバや業務ソフトの動作要件が固まっている環境では別の構成を選ぶ判断もあり得ます。

本記事は実機に触れたものではなく、Microsoft 公式サポートおよび Microsoft Learn の技術仕様など、公開情報をもとに構成しています。

基本スペック

項目スペック
ディスプレイ13インチ PixelSense Flow、2880×1920(267 PPI)、3:2、最大120Hz
パネルOLED(Snapdragon X Elite 構成)/ LCD(Snapdragon X Plus 構成)
コントラスト・輝度OLED: 1,000,000:1・HDRピーク900nit / LCD: 1200:1・HDRピーク600nit
プロセッサSnapdragon X Plus(10コア)/ Snapdragon X Elite(12コア)
NPUQualcomm Hexagon(45 TOPS)
GPUQualcomm Adreno
メモリ16GB / 32GB LPDDR5x
ストレージ256GB / 512GB / 1TB(Gen 4 SSD、取り外し可能)
バッテリー駆動最大14時間(ローカル動画再生)/ 最大10時間(アクティブなWeb使用)
バッテリー容量LCD 47Wh / OLED 53Wh(公称)
重量895g(キーボードを含まず)
サイズ287 × 209 × 9.3mm
ポートUSB-C / USB4(40Gbps)×2、Surface Connect、キーボードポート
無線Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4
カメラフロント Quad HD 超広角、リア 10MP、Windows Hello 顔認証
OSWindows 11 Home(Copilot+ PC)
発売時の国内直販価格207,680円〜(税込・構成による)

出典: Microsoft Learn「Surface Pro(Snapdragon X Series、11th Edition)技術仕様」、Microsoft サポート「Surface Pro(第 11 版)の機能」。発売時の国内直販価格はケータイ Watch の発売報道によるもので、店頭・通販の実勢価格は変動します。

前作との比較

項目Surface Pro 11Surface Pro 9(Intel構成)
プロセッサSnapdragon X Plus(10コア)/ X Elite(12コア)Intel Core i5-1235U / i7-1255U(第12世代)
アーキテクチャArmx86-64
NPUQualcomm Hexagon 45 TOPSなし
ディスプレイ13インチ 2880×1920 最大120Hz13インチ 2880×1920 最大120Hz
パネルの選択肢OLED / LCDLCD のみ
メモリ16GB / 32GB8GB / 16GB / 32GB
ストレージ256GB / 512GB / 1TB128GB / 256GB / 512GB / 1TB
外部接続USB-C / USB4(40Gbps)×2USB-C / Thunderbolt 4 ×2
無線Wi-Fi 7 / Bluetooth 5.4Wi-Fi 6 / Bluetooth 5.1
重量895g879g
発売日2024年6月18日2022年10月25日

出典: Microsoft サポート「Surface Pro 9 の機能と仕様」。

画面サイズ・解像度・リフレッシュレートは Surface Pro 9 から据え置きで、変わったのは中身です。45 TOPS の NPU 追加による Copilot+ PC 対応、有機 EL パネルという選択肢の追加、Wi-Fi 7 / Bluetooth 5.4 への更新が主な進化点になります。

一方、重量は 879g から 895g へ 16g 増え、Intel 構成の Surface Pro 9 が備えていた Thunderbolt 4 は外れて USB4(40Gbps)になりました。バッテリーについては、Surface Pro 11 が「ローカル動画再生で最大 14 時間 / アクティブな Web 使用で最大 10 時間」、Surface Pro 9(Intel)が「標準的なデバイス使用時に最大 15.5 時間」と公称値の測定条件そのものが異なるため、数字を並べただけで持ち時間の優劣は判断できません。

主な特徴

45 TOPS の NPU を備えた Copilot+ PC

Snapdragon X Plus / X Elite が内蔵する Qualcomm Hexagon NPU は 45 TOPS で、Microsoft が Copilot+ PC の要件とする 40 TOPS を上回ります。Windows Studio Effects のような AI 処理を CPU / GPU に頼らず実行できる構成です。

構成によって OLED と LCD に分かれるディスプレイ

13 インチ・2880×1920・最大 120Hz という基本仕様は共通ですが、パネルは構成で異なります。Snapdragon X Elite モデルが OLED(コントラスト 1,000,000:1、HDR ピーク輝度 900nit)、Snapdragon X Plus モデルが LCD(コントラスト 1200:1、HDR ピーク輝度 600nit)です。「Surface Pro 11 = 有機 EL」ではないため、購入時に構成の確認が必要です。

895g・9.3mm の筐体と 165 度キックスタンド

本体は 287 × 209 × 9.3mm、895g(キーボードを含まず)です。165 度まで開くフルフリクションヒンジのキックスタンドを備え、机上でのノート PC 的な使い方と、外してのタブレット利用を切り替えられます。筐体は陽極酸化アルミニウムで、前面は Corning Gorilla Glass 5 です。

USB4(40Gbps)×2 と Surface Connect

USB-C ポートは 2 基で、いずれも USB4(40Gbps)に対応し、充電・データ転送・DisplayPort 1.4a 出力に使えます。加えて Surface Connect とキーボードポートを備えます。60W 以上の USB-C PD 充電器、または 65W 以上の Surface 電源を使うと高速充電に対応します。

Wi-Fi 7 / Bluetooth 5.4 対応

無線は Wi-Fi 7 と Bluetooth 5.4 に対応します。Wi-Fi 6 / Bluetooth 5.1 だった Surface Pro 9 から一世代進んだ構成です。なお 6GHz 帯はすべての地域で利用できるわけではありません。

交換可能な SSD と公開されている自己修理情報

ストレージは取り外し可能な Gen 4 SSD で、Microsoft は交換部品の販売と自己修理情報の公開を行っています。ディスプレイモジュール、バッテリー、キックスタンド、カメラなども交換対象部品に含まれます。

メリット

AI 処理をローカルで動かせる

NPU が 45 TOPS を確保しているため、Windows Studio Effects のカメラ処理などをクラウドに送らずローカルで実行できます。Copilot+ PC の要件を満たす、Windows タブレット形状としては数少ない選択肢です。

OLED 構成を選べば表示品質の上限が上がる

Snapdragon X Elite 構成で選べる OLED パネルは、LCD 構成よりコントラストと HDR ピーク輝度に余裕があり、Dolby Vision IQ にも対応します。暗い映像や HDR コンテンツを見る時間が長い人ほど、この差が効いてきます。

ビデオ会議まわりの装備が厚い

フロントカメラは超広角の Quad HD で、Windows Studio Effects による自動フレーミング・背景ぼかし・アイコンタクトに対応します。マイクはボイスフォーカス付きの Dual Studio Mics、スピーカーは Dolby Atmos 対応の 2W ステレオです。

無線規格が新しく、周辺環境の更新に追従しやすい

Wi-Fi 7 / Bluetooth 5.4 に対応しているため、ルーターや周辺機器を更新していく前提でも通信面が先にボトルネックになりにくい構成です。

SSD 交換に対応し、容量不足を後から補える

SSD が取り外し可能な設計のため、購入時のストレージ構成が後年足りなくなった場合の選択肢が残ります。バッテリーやディスプレイモジュールも交換部品として提供されています。

デメリット

Arm 版 Windows のためアプリ互換性の事前確認が要る

CPU が Arm アーキテクチャのため、x86 / x64 向けアプリはエミュレーション経由で動作します。カーネルレベルのドライバを必要とするソフト(一部の VPN クライアント、周辺機器ユーティリティ、アンチチートを使うゲームなど)は、Arm 版が提供されない限り動作しません。業務で使うソフトの動作要件は購入前の確認が必要です。

Thunderbolt 4 に対応しない

Snapdragon 構成の USB-C ポートは USB4(40Gbps)までで、Thunderbolt 4 デバイスの動作は保証されません。Thunderbolt 4 を備えていた Intel 構成の Surface Pro 9 からの買い替えでは、既存の Thunderbolt 機器が使えなくなる可能性があります。

前作より 16g 重い

895g は、Intel 構成の Surface Pro 9(879g)より 16g 重い数値です。さらに Surface Pro キーボードと Surface スリム ペンはいずれも別売で、ノート PC として使うには追加の費用と重量が加わります。

有機 EL は上位構成に限られる

OLED パネルは Snapdragon X Elite 構成のみで、価格が下がる Snapdragon X Plus 構成は LCD です。HDR ピーク輝度にも差があるため、表示品質を優先すると構成の選択肢が上位側に限定されます。

32GB メモリ・1TB ストレージ構成に制約がある

Microsoft の技術仕様では、32GB メモリと 1TB ストレージのオプションは Wi-Fi のみのモデルで提供されるとされています。5G 対応モデルを選ぶ場合、これらの上限構成は選べません。また 256GB 構成は Windows 11 とプリインストールアプリが領域を消費するため、実際に使える容量は表記より少なくなります。

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Microsoft Surface Pro 11

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まとめ

Surface Pro 11 は、13 インチ 2880×1920 / 最大 120Hz のディスプレイ、Snapdragon X Plus / X Elite、45 TOPS の NPU、USB4 ×2、Wi-Fi 7 を備えた 895g の 2-in-1 PC です。Surface Pro 9 からの変化は画面仕様ではなく、NPU の追加・OLED という選択肢・無線規格の更新に集中しています。

向いているのは、Windows のタブレット形状で Copilot+ PC 機能や Windows Studio Effects を使いたい人、ビデオ会議の頻度が高い人、Wi-Fi 7 環境をすでに用意している人です。SSD 交換に対応する点も、長く使う前提の人には効いてきます。

別の選択肢を検討したい人は、Arm 版 Windows で動かない業務ソフトや周辺機器がある場合、Thunderbolt 4 機器を使っている場合、そして本体をより軽くしたい場合です。小型・軽量な方向ではSurface Pro 12インチ(2025)のレビュー、Windows 以外も含めて比べたい場合はiPad Air M3 との比較記事も参考にしてください。

購入時にあらためて確認したいのは、構成によってプロセッサとパネル(OLED / LCD)が連動して変わる点と、キーボード・ペンが別売である点の 2 つです。

Microsoft Surface Pro 11

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