この記事の要点
ChatGPTを統合したスマートオーディオグラス「SOLOS AirGo3」を徹底レビュー。オープンイヤー設計とAI翻訳、交換式フレームを備えた約35gの軽量ボディを、前作AirGo2との違いを交えて特徴・メリット・デメリットまで詳しく解説します。
SOLOS AirGo3は、ディスプレイを持たない「スマートオーディオグラス」というジャンルの製品です。カメラやモニターで視界に映像を重ねるタイプではなく、オープンイヤー方式のスピーカーとマイクを内蔵し、音声を中心にAIアシスタントや翻訳、通話、音楽再生を扱う点が最大の特徴です。日本では2026年1月15日にビックカメラおよびビックカメラ・ドットコムで販売が始まり、価格は39,800円前後に設定されています。
本製品の中核を担うのが、対話型AIをグラスに統合した「SolosChat」機能です。ChatGPTベースの大規模言語モデルと連携し、テンプル部分のタッチ操作で質問や指示を音声で投げかけられます。さらに「SolosTranslate」による多言語のリアルタイム翻訳、「SolosMessage」によるメッセージ読み上げなど、耳をふさがないメガネという形でAI体験を持ち歩ける点が支持を集めています。重量は約35gと一般的なメガネに近く、度付きレンズにも対応するため、日常的にかけ続けられる実用性を重視した設計です。
この記事では、前作にあたるSOLOS AirGo2との違いを軸に、基本スペックから主な特徴、メリット・デメリット、実際の利用者の評価傾向までを整理します。AirGo2はBluetooth 5.0世代のスマートグラスとして完成度が高い製品でしたが、AirGo3では接続の刷新や翻訳対応言語の拡充、スピーカー性能の強化などが図られています。カメラ搭載のスマートグラスとどう違うのか、AI機能はどこまで実用的なのかを含め、購入判断に役立つ情報を淡々とまとめていきます。
SOLOS AirGo3の主要なスペックを表にまとめます。数値は公式情報および各レビュー媒体で公表されている値をもとにしています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 種別 | スマートオーディオグラス(ディスプレイ・カメラなし) |
| スピーカー | ツイン・セミオープンイヤースピーカー(アプリでEQ調整可) |
| マイク | ビームフォーミングマイクアレイ(Whisper Audio Technology対応) |
| ノイズ低減 | 環境音を最大約45dB低減 |
| AIアシスタント | SolosChat(ChatGPTベースの大規模言語モデル統合) |
| 翻訳機能 | SolosTranslate(25言語以上に対応) |
| センサー | IMU(モーションセンサー、歩数・姿勢トラッキング用) |
| 接続 | Bluetooth 5.2 + BLE |
| 防水・防塵 | IP67 |
| バッテリー | 音楽ストリーミング約10時間/通話約7時間 |
| 充電 | USB-C、15分の急速充電で約3時間使用、フル充電約1.5時間 |
| 重量 | 約35g(フレームにより約39g前後) |
| フレーム | 交換式フロントフレーム/テンプル、度付きレンズ対応 |
| 対応OS | iOS/Android(専用アプリ) |
| 価格 | 39,800円前後(日本) |
ディスプレイもカメラも持たない代わりに、オーディオとAI、そしてメガネとしての快適性に振り切った構成です。IP67の防水防塵に対応するため、汗や雨、屋外スポーツでも扱いやすい堅牢性を備えています。
SOLOS AirGo3と前作AirGo2の主要スペックを比較します。両者ともオープンイヤー方式のスマートオーディオグラスという基本コンセプトは共通していますが、接続世代やAI・翻訳まわりの熟成度に差があります。
| 項目 | SOLOS AirGo3 | SOLOS AirGo2(前作) |
|---|---|---|
| Bluetooth | 5.2 + BLE | 5.0 + BLE |
| 翻訳対応言語 | 25言語以上 | 主要言語(AirGo3より少数) |
| スピーカー | ツイン・セミオープン(音量強化) | オープンイヤースピーカー |
| ノイズ低減 | 環境音を最大約45dB低減 | Whisper Audio Technology対応 |
| バッテリー(音楽) | 約10時間 | 約11時間 |
| バッテリー(通話) | 約7時間 | 約8時間 |
| 防水・防塵 | IP67 | IP67 |
| 重量 | 約35g | 約37g |
| 交換式フレーム | 対応(USB-Cコネクタ式テンプル) | 対応 |
最も大きな進化は、Bluetoothが5.0から5.2世代へ更新され接続の安定性と省電力性が高まった点と、SolosTranslateの対応言語が25言語以上へと大幅に拡充された点です。加えてスピーカーの音量が強化され、マイクアレイによる環境音低減も約45dBまで踏み込むなど、屋外での実用性が底上げされています。一方でバッテリーの連続再生時間はAirGo2の方がわずかに長く、AI・翻訳性能の強化と引き換えに消費電力が増えた側面もうかがえます。
AirGo3最大の目玉が、大規模言語モデルをグラスに統合した「SolosChat」です。専用アプリと通信環境を前提に、テンプルのタッチ操作から音声でAIに質問したり、要約や下書き作成を依頼したりできます。スマートフォンを取り出さずに耳元で対話が完結するため、歩きながらのちょっとした調べ物やアイデア出しに向いています。
ただしレビューでは、SolosChatを使うたびにアプリ側でトグルを手動で有効化する必要がある、というワークフローの手間が指摘されています。常時待機で呼びかけるだけ、という体験にはまだ届いておらず、この一手間をどう捉えるかが評価の分かれ目になっています。
海外旅行や外国語での会話を想定した「SolosTranslate」は、相手の発言を逐次的に聞き取り、翻訳した内容を音声で耳元に届けます。AirGo3では対応言語が25言語以上へと広がり、フランス語やスウェーデン語、広東語など幅広い言語に対応します。
日本での訴求ポイントも、このAI翻訳機能をワンタップで起動できる手軽さにあります。ディスプレイを見ずに音声だけでやり取りできるため、相手と目線を合わせたまま会話を続けられる点が、画面付き翻訳デバイスとは異なる体験を生んでいます。
AirGo3はツイン・セミオープンイヤースピーカーを採用し、耳をふさがずに音を届けます。周囲の環境音を聞きながら音楽やナビ、通話をこなせるため、屋外での歩行やサイクリング、オフィスでの装着でも安全性と実用性を確保できます。
アプリからEQを調整できるため、音楽寄り・通話寄りといった好みに合わせた音作りも可能です。レビューでは「テストしたグラス型製品の中で最も大音量」と評されるほど音量に余裕があり、騒がしい屋外でも聞き取りやすい点が強みとされています。
AirGo3はテンプル(つる)部分を電子ユニットとして独立させ、フロントフレームやレンズを交換できるモジュール構造を採用しています。テンプルはUSB-C形状のコネクタで着脱でき、普段使いのメガネからスポーツ用サングラスまで、同じ電子ユニットを使い回せます。
度付きレンズや偏光・調光・ブルーライトカットなどのレンズオプションにも対応するため、メガネユーザーがそのまま日常使いのアイウェアとして導入しやすい設計です。電子部分を買い替えずにスタイルだけ変えられる点は、長く使ううえでのコスト面でも合理的です。
内蔵のIMU(モーションセンサー)を活用し、歩数やカロリー、姿勢のモニタリングといったフィットネス系の機能も備えます。ランニングの記録や姿勢の崩れを検知した通知など、ウェアラブルとしての側面も持ち合わせています。
また「Whisper Audio Technology」により、ビームフォーミングマイクアレイが環境音を最大約45dB低減し、通話やAIとの対話時の音声をクリアに拾います。屋外や騒がしい場所でもハンズフリー通話がしやすいことは、日常的に使ううえで見逃せない特徴です。
約35gという重量は一般的なメガネと大きく変わらず、長時間の装着でも負担が少ない点が大きな利点です。ディスプレイ非搭載のオーディオグラスならではの軽快さで、電子機器を身につけている感覚が薄く、日常のアイウェアとして溶け込みます。
度付きレンズに対応することも合わせ、普段からメガネをかけている人にとっては「いつものメガネがスマート化する」感覚で導入できます。
対応言語が25言語以上へと拡充されたことで、海外旅行や外国人とのコミュニケーションの幅が広がりました。ワンタップで起動でき、音声だけで完結する翻訳体験は、スマートフォンの翻訳アプリを取り出す手間を省きます。
相手と対面したまま会話を続けられるため、接客や旅行先でのやり取りなど、実地での実用性が高い機能です。
オープンイヤー設計により、音楽やナビを聞きながら周囲の環境音も把握できます。屋外での歩行やサイクリング中でも交通音を聞き逃しにくく、イヤホンより安全に使える点は日常利用での安心感につながります。
電子ユニットを共有しながらフレームやレンズを付け替えられるため、シーンに応じてスタイルを変えられます。普段用とスポーツ用を使い分けたい人にとって、電子部分を買い直さずに済むのは経済的です。
IP67の防水防塵に対応し、汗や雨、屋外スポーツでも安心して使えます。バッテリーも音楽ストリーミングで約10時間と余裕があり、15分の急速充電で約3時間使える点も、日常のスキマ時間で継ぎ足し充電しやすい実用的な仕様です。
最大のネックとして指摘されているのが、SolosChatを使うたびにアプリ側でトグルを手動オンにする必要がある点です。「呼びかけるだけでAIが応答する」常時待機型の体験ではなく、AIを核とする製品としては操作フローの煩雑さが惜しまれます。
テンプルのタッチ操作は、ボタンの位置がわかりにくく、意図した操作を正確に行いにくいというレビューが複数あります。スワイプやタップの反応が安定しない場面もあり、慣れが必要な部分です。
音量には余裕があるものの、オープンイヤー構造ゆえに低音や音の厚みは控えめで、密閉型イヤホンのような迫力は期待できません。BGMや通話には十分ですが、音楽をじっくり楽しむ用途では物足りなさを感じる可能性があります。
AirGo3はカメラを搭載しないため、視界の映像をAIに解析させるといった「見たものを尋ねる」使い方はできません。同価格帯にはカメラ搭載のスマートグラスも存在するため、AIの活用範囲を重視する人には物足りなく映る場合があります。
SolosChatやSolosTranslateは対応スマートフォン・専用アプリ・通信環境を前提とします。電波の弱い場所ではAIや翻訳のレスポンスが安定せず、単体で完結しない点は理解しておく必要があります。
楽天やAmazon、各レビュー媒体で見られる評価の傾向を整理します。メガネとしての完成度を評価する声と、AI機能の使い勝手を惜しむ声に分かれています。
SOLOS AirGo3は、ディスプレイもカメラも持たないオーディオ主体のスマートグラスとして、メガネとしての快適性を最優先に仕上げた製品です。約35gの軽量ボディと度付きレンズ対応、交換式フレームにより、電子機器というより「日常のアイウェア」として自然に使える点が最大の魅力といえます。
前作AirGo2からは、Bluetooth 5.2への更新による接続安定性の向上、25言語以上へと拡充された翻訳機能、スピーカー音量とマイク性能の強化といった実用面の底上げが図られました。バッテリーの連続再生時間は前作がわずかに上回るものの、屋外での使い勝手やAI・翻訳体験は着実に進化しています。
一方で、SolosChatの起動にひと手間かかることやタッチ操作の精度、カメラ非搭載といった弱点も残ります。AIをフル活用したい人や、見たものをAIに尋ねる体験を求める人には、カメラ搭載モデルの方が合う場面もあるでしょう。逆に、音声とメガネとしての快適性を軸に、翻訳やハンズフリー通話を日常に取り入れたい人にとっては、39,800円前後という価格に見合う実用性を備えています。
特に、普段からメガネをかけていてスマート化したい人、海外旅行や外国語でのやり取りで翻訳機能を活用したい人、耳をふさがず音楽や通話を安全に楽しみたい人におすすめです。
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